「将来の夢がない」「やりたいことが見つからない」
進路面談で、そんな風にうつむく生徒に頭を抱えていませんか?
ある公立高校の3年生たちも、同じ状況でした。外国籍の生徒も多く抱え、中には「学ぶこと=苦行」と捉え、卒業後の自走に向けて、もう一段階背中を押す必要のある生徒たちも存在していました。先生方は「なんとかして彼らに『努力の継続』や『人生を豊かにする学び』の視点を持たせたい」と強く願っていましたが、一般的なキャリア行事ではなかなか彼らの心に火がつきません
しかし、ある「アプローチの転換」を行った結果、152名の生徒が一斉にペンを握り、社会に対する「本質的な問い」を自らの言葉で書き始めたのです。
トモニコが学校と共創し、生徒の顔つきをたった1日で変えた「探究学習のファシリテーションの裏側」を公開します。

1. 「合格・内定」という手垢のついたゴールを捨てる

私たちトモニコは、先生方との事前のすり合わせの中で、一つの決断をしました。
それは、今回のキャリア探究において「将来の夢」や「合格・内定」という言葉を一切使わないことです。
これまでの学校生活で、彼らは「夢を持て」「進路を決めろ」と何度も言われ、プレッシャーを感じて心を閉ざしていました。そこで設定したテーマは、「理不尽な社会で、自分を守るための『武器(サバイバル術)』の言語化」です。

実際の授業で使用したスライド。「夢」ではなく「サバイバル術」を問う。

綺麗な理想論ではなく、「社会は理不尽で厳しい。だからこそ、大人に騙されず、都合よく使われないために、自分を守る武器を見つけよう」と呼びかけたのです。これが、彼らの「自己防衛本能」を刺激し、探究へのスイッチを入れる最初の鍵となりました。

2. 「すごい人=偉人」という常識の破壊

ワークの前半、私たちは生徒に「自分が心から『すごい』『カッコいい』と思う人は誰か?」を問いました。学校のアンケートによくある「歴史上の偉人」や「有名人」を書く必要はない、と伝えたのです。
結果はどうだったか。
全クラス共通で上位を独占したのは、「親」「友人」「バイト先の店長」「学校の先生」でした。
これは探究学習において、極めて重要な成功体験です。「エジソン」や「大谷翔平」ではなく、彼らの身近にいる等身大の大人の「凄さ」を言語化できたこと。彼らの日常の価値観を否定せず、肯定して引き出したことで、「自分たちも語っていいんだ」という安心感が教室に生まれました。

等身大の「すごい大人」を思い浮かべ、一斉にペンを走らせる生徒たち。

3. 「言葉に詰まる生徒」のペンを動かした、現場での軌道修正

しかし、順風満帆ではありませんでした。
ワークの中盤、進路に対するモチベーションが特に低い層のクラスでは、個人ワークのままではどうしてもペンが進まない生徒がいました。
そこで、現場に入っていたトモニコのファシリテーターと先生は、瞬時に協議し、進行を軌道修正しました。
「個人ワーク」の時間を切り上げ、生徒から出た意見を拾い上げ、全体にシェアして波及させる「主観教育(車座対話)」へと舵を切ったのです。

先生とファシリテーターがその場で空気を読み、アプローチを変えていく。

「〇〇はバイト先の店長のここがすごいって言ってたぞ。たしかにそれって、社会で生き残るすごい武器だよな。お前はどう思う?」
大人が生徒の言葉に本気で向き合い、価値づけを行った瞬間。
あきらめかけていた生徒たちの目に光が宿り、ワークシートに自らの「社会への不安」や「大人への問い」を書き殴り始めました。
ある生徒はこう書きました。
「辛い時、逃げ出したくなった時はどうやって頑張れているか?」
また、ある生徒は社会で生き残る武器として「理不尽な大人からは、上手く理由をつけて逃げること」「まずは目の前の人を味方につけること」と、本質的なサバイバル術を自らの言葉で言語化し始めました。
これが、彼らの隠されていた「本当のポテンシャル(本音)」です。
教え込むのではなく、「引き出す」プロフェッショナルとして
「生徒が無気力だ」「進路行事をやっても寝ている」
もしそう感じているなら、それは生徒のポテンシャルがないのではありません。大人の側が『問いの角度』を少しずらすだけで、彼らの心には一気に火がつきます。
トモニコは、パッケージ化されたイベントを学校に売り込む業者ではありません。
先生方と同じ目線に立ち、目の前の生徒の課題に合わせて「何を問い、どう揺さぶるか」を共に設計し、現場の空気を読みながら泥臭くファシリテーションを行う「教育のプロフェッショナルパートナー」です。
「うちの生徒たちにも、こんな風に本音を引き出す探究を体験させたい」
「形骸化したキャリア行事を見直したい」
そうお考えの先生は、ぜひ一度トモニコにご相談ください。
先生方の熱い想いを、私たちが生徒の心に直撃するプログラムへと翻訳いたします。

【教員・学校関係者の皆様へ】
探究学習の企画・設計に関する「無料壁打ち相談」を受付中です。
現状の生徒の課題感や、先生が実現したいビジョンをそのままお聞かせください。他校での成功事例も交えながら、最適なキャリアプログラムの骨格をご提案いたします。